心理学評論刊行会

代表者挨拶

心理学評論刊行会
代表者:蘆田 宏

心理学評論刊行会 代表者:蘆田 宏

 このたび2019年9月より心理学評論の編集委員長を拝命いたしましたので、一言ご挨拶申し上げます。
心理学評論は、1957年に創刊され、60年を超える伝統を持つ、日本で唯一の心理学のレビュー雑誌です。本誌は、京都大学文学研究科を中心として年4回冊子体が刊行されており、すべての同学の人びとに日本語による自由な研究討論の場を提供することによって、心理学の発展に寄与することを目的としています。本誌の内容は、投稿者が任意にテーマを選ぶ一般投稿論文と、特定のテーマについて編集委員から執筆を依頼した特集論文とに分けられ、一般号と特集号を原則として1号おきに年4回刊行しています。
 心理学の領域は基礎から応用まで多岐にわたり、ますます多様化しているように思われます。そうした実情に合わせて編集委員も多様な領域から参加をいただいております。心理学の研究論文は、日々相当量出版されておりますが、さらに発展を目指すためには、個々の研究を少し大きな視点からまとめあげ、次に進むべき方向を展望することが不可欠だと考えます。心理学評論の目的は、まさにそのような重要な役割を担うことです。レビュー論文というと、十分に経験を積まれたシニア研究者の卓見を後進の指針とさせていただけるのが何よりありがたいものですが、一方で、若手の研究者のほうがむしろ新しい視点を柔軟に取り入れた先鋭的な議論をしていただけることもあるでしょう。キャリアを問わず有益なご議論の展開を期待したいと思います。  近年では世界的に学術のあり方が問われ、さまざまな改革が試みられてきています。伝統を重視しつつも、今までの常識だけではすまない対応が必要になる困難な時代を迎える今、僭越ながら編集委員長の重責を果たすべく研鑽して参ります。今後も、心理学評論誌へのみなさまのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

インフォメーション

2024.07.10 バックナンバー総目次を更新しました。
2018.04.11 心理学評論」誌 J-STAGE公開のお知らせ
「心理学評論」誌は、59巻3号よりJ-STAGEでの公開が始まりました。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/sjpr/-char/ja
冊子発行より1年後の公開となります。
バックナンバーにつきましても順次公開してまいります。
2016.06.30 ホームページをリニューアルしました。

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最新号

心理学評論最新号

Vol.67 No.1 2024  特集:ポストコロナ時代の乳幼児研究に向けて
編集:森口佑介

特集:ポストコロナ時代の乳幼児研究に向けて
編集:森口佑介
・ポストコロナ時代の乳幼児研究に向けて
森口佑介
・タブレット端末を使用したオンデマンド遠隔方式による視覚発達実験の試み
白井 述
・日本語版Lookitを用いた乳児のオンライン注視実験
萩原広道・加根魯絢子・Portugal, Ana・Maria Cusack, Rhodri・Kline Struhl, Melissa・辻  晶
・非同期・自動型遠隔実験の技術的課題─萩原・加根魯・Portugal・Cusack・Kline Struhl・辻論文および白井論文へのコメント─
十河宏行
・実験心理学的手法を用いた幼児・児童のオンライン実験
坂田千文・渡部綾一
・発達研究における新たな手法「オンライン実験」への期待と疑問─坂田・渡部論文へのコメント─
中道圭人
・観察法を用いてきた発達心理学者はどのようにコロナ禍を凌いだのか
岸本 健・蒲谷槙介・佐藤鮎美
・観察法による心理学研究の特徴と再起への期待─岸本・蒲谷・佐藤論文へのコメント─
小島康生
・COVID-19パンデミック下での神経発達症研究とこれから
江頭優佳・林小百合・魚野翔太・高田美希・請園正敏・岡田 俊
・神経発達症・知的発達症に関する新たな研究と支援の可能性と必要性─江頭・林・魚野・高田・請園・岡田論文へのコメント─
浅田晃佑
・Baby’s Online Live Databaseによるオンライン縦断研究
加藤正晴・土居裕和・孟 憲巍・村上太郎・梶川祥世・大谷多加志・上原 泉・箕浦有希久
・分散PDSを用いた安全・スケーラブルな実験データ管理基盤の発達研究への適用
谷澤智史・開 一夫
・発達科学研究における新しいデータ共有の形─加藤ら論文と谷澤・開論文へのコメント─
鹿子木康弘・田口恵也・濱田大佐・森口佑介
・発達心理学研究における事前登録の現状とその展望
柳岡開地・白砂優希
・プレレジ癖─柳岡・白砂論文へのコメント─
山田祐樹

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